最高200ポンドを提供
イングランドのサウス・ヨークシャー州などで、母乳育児をする母親に商品券をプレゼントする試みがはじまった。
英国は、母乳育児を行う人の数が世界でも最も少ない国のひとつである。特に貧しい地域での母乳育児率が低いことから、「授乳支援金」として商品券を配布することが決定した。
生後6週間授乳を行った場合は120ポンド、6か月まで続けた場合は200ポンド分の商品券が提供される。なお、母乳育児期間中は、助産師などが授乳しているかどうかを定期的にチェックする。
同プロジェクトは、シェフィールド大学の研究チームが主導している。
成功すればイングランド全域で実施
世界保健機関は、生後6か月まで完全母乳育児を行うことを推奨している。
これは、母乳には乳幼児の成長にとって必要な栄養分や体を守る免疫物質が含まれているためである。また、母乳で育てられた子どもは、糖尿病や肥満になりにくいことがわかっている。
さらに母乳育児は、産後の母体の回復を早めるほか、ダイエット効果が期待できる。また、卵巣がんや乳がんになるリスクが低くなることが明らかとなっている。
シェフィールド大学の母乳育児促進プロジェクトは、来年3月までに合計130人の母親を対象に試験的に実施される。成功すればイングランド全土に広がる可能性があるという。

シェフィールド大学 母乳育児促進プロジェクト
http://www.sheffield.ac.uk/news/nr/breastingサウスヨークシャー州
http://www.southyorks.gov.uk/webcomponents世界保健機関
http://www.who.int/授乳する母親に商品券 Le Nouvel Observateur
http://pourquoi-docteur.nouvelobs.com/Des