食事パターンと自殺のリスクとの関連性について調査
「独立行政法人 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター」の研究グループが、食事パターンと自殺のリスクとの関連性について調査したところ、野菜や果物、大豆・きのこ類などといった健康的な食生活を送っている人は、他に比べて自殺のリスクが低いという結果を発表しました。
(画像はプレスリリースより)
「健康・欧米・伝統型」の3つの食事パターンに分けて調査
調査は、45歳から74歳の男女9万人を9年近く追跡した調査結果をもとに、「健康型(野菜や果物、いも類、大豆製品、きのこ類などを多く摂る)」と「欧米型(肉類、パン、果物ジュース、コーヒー、乳製品などを多く摂る)」、「伝統型(ご飯、味噌汁、漬け物、魚介類、果物などを摂る)」の3つの食事パターンに分けて追跡。自殺のリスクとの関連性を調べました。
調査開始から4年以降の自殺のリスクが約5割も低下
その結果、「健康型」の食生活を送っている人は、調査を開始してから4年以降の自殺のリスクが約5割も低いことがわかりました。
今回の調査結果から研究グループは、「健康型」の食事パターンには、自殺の原因の一つといわれている“うつ”を防ぐ効果がある栄養素(葉酸をはじめ、ビタミンCやカロテンなどの抗酸化ビタミンなど)を摂る機会が多く、それらの栄養素が自殺のリスクを減らした可能性があるのではないかとまとめています。
編集部 つつみ さえこ

「食事パターンと自殺との関連について」独立行政法人 国立がん研究センターがん予防・検診研究センター
http://epi.ncc.go.jp/jphc/720/3361.html