多くの人の思い込み、調査で判明
人は時として、特に調べたわけではないのに、いつの間にか思い込んだ知識を真実と考えていることがあります。
WCRF(世界ガン研究基金)がこの程イギリスで実施した調査で、コーヒーに関する世間の誤った思い込みが明かされました。
この調査によると、10人に1人のイギリス人が“コーヒーはガンを引き起こす”と思っていましたが、コーヒーがガンを引き起こすという科学的根拠は今のところありません。
反対に、最近の調査ではガンを予防する効果がある可能性が見えてきましたが、わずか6%の人が“病気を防ぐ”と回答していました。
また、10%の人が“カフェインには体重を減らす効果がある”と信じていましたが、実際にはこちらも科学的根拠はないようです。
(画像はイメージです)
コーヒーで病気になる?
ガンを引き起こすと思われがちなコーヒーですが、WCRFの継続調査を行うプロジェクト(CUP)の調査によれば、コーヒーを飲むことが子宮ガンの予防に役立つかもしれないということが見えてきているようです。
しかし、どれぐらいの量をどれぐらいの頻度で飲むか、など不明な点がまだまだ多い状況です。
また、今年イタリアで実施された調査によると、コーヒーが肝臓ガンの発達リスクを減らす可能性があるようです。
CUPではこの件について2014年に深く調査していく予定です。
本当に怖いのはコーヒーではなくて…?
カフェインとは良くない成分、というイメージの強いものですが、コーヒーを飲む時に一番気をつけなければいけないのはカフェインなのでしょうか。
22%の人が“カフェインこそがコーヒーを飲むうえで一番危険な成分である”と回答していましたが、実は健康にとって一番悪いのはコーヒーの中の砂糖とクリーム、または脂肪分の高いミルクだそうです。
砂糖やクリームはコーヒーにカロリーをグッと追加し、肥満の原因になります。
肥満こそが乳がんや腸ガン、腎臓ガンの大きなリスク要因なのです。
『ダイエットに効く』と信じ砂糖やミルク入りのコーヒーを飲んでいると肥満になり、『病気になる』と信じて避けていると、本当は予防効果があった…
大切なのは、“それ”を“どのように”摂取すると良いのか、を信頼の置ける調査機関の研究結果をもとに自分で判断することのようです。

世界ガン研究基金プレスリリース
http://www.wcrf-uk.org/about_us/media/