乳製品の脂肪分
乳製品はとてもエネルギーが高く、栄養士は体重の減少が必要な人には低脂肪の方を勧めるように指導されています。
(画像はイメージです)
現代の栄養所要量としては、カルシウム摂取のために一日に2単位以上の乳製品を取ることが推奨されていますが、脂肪分のためか、なかなかその量を摂取出来ている人は多くありません。
低脂肪の乳製品の栄養
ところが低脂肪の乳製品を代わりに摂取することで、理想的な栄養所要量になるかどうかの研究はあまりなされていませんでした。
そこで2013年に「Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics」に発表されたオーストラリアの研究では、体重が多めの人にとって、どのような種類、量の乳製品がどのような栄養につながるのかを調べました。
その結果、低脂肪の乳製品を摂取した人たちは、明らかに総エネルギーと脂肪の摂取が少なく、乳製品からの炭水化物の摂取が増えたそうです。
男性は低脂肪に変えたことで乳製品の摂取自体が減りましたが、女性は乳製品からの脂肪分が減っても総エネルギー摂取量は変わらなかったそうです。
結論として
これらの結果から、男性と女性とでは摂取した乳製品に違う反応を示しており、また、低脂肪に変えるよう指導することで、乳製品の摂取自体が減ってしまう可能性があることがわかりました。
確かに低脂肪の牛乳なら飲まなくてもいい、という人が増えるのには納得出来るような気がします。
乳製品が、カルシウムのために必要だ、という前提での話になりますが、闇雲に低脂肪の乳製品を勧めることが逆の効果を示すようであれば、問題ですね。
編集部 C-NZ

Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics
http://www.sciencedirect.com/