ビタミンB12
ビタミンB12は主に肉や魚介類によく含まれている栄養素で、厳格なベジタリアンの間では不足がよく見られます。
(画像はイメージです)
ベジタリアンの多いインドの地域での研究では、妊婦のビタミンB12不足が多く、また、その胎児は肥満症やインシュリン抵抗性があることが多く見られました。
ビタミンB12と代謝
そこで2013年に「Endocrine Abstracts」に発表されたイギリスの論文では、ベジタリアンではないイギリス人のビタミンB12レベルとその子供の代謝リスクの関係を調べたそうです。
91人の妊婦の女性と新生児の血液を帝王切開直後に調べた結果、ビタミンB12不足は割と多く(母親は40%、新生児は29%)、葉酸不足はあまり見られませんでした。
ビタミンB12が低いレベルの母親は明らかにBMI、トリグリセライド、コレステロールなどの値が高く、その子供もやはり同じように代謝系の値が悪かったそうです。
逆にビタミンB12が高いレベルの母親から生まれた子供はトリグリセライドやレプチンなど脂肪系の値が低く、善玉コレステロールであるHDLコレステロールが高かったとのことです。
結論として
ベジタリアンではない妊婦でも、ビタミンB12の不足が,その子供の代謝リスクになり得る可能性があるため、子供達の代謝異常を減らすことが出来るようになるかもしれない、と筆者らは結論づけています。
編集部 C-NZ

Maternal B12 insufficiency predicts neonate's metabolic risk factors
http://www.endocrine-abstracts.org/