パーム油
パーム油はアブラヤシから作られる植物油で、抗酸化作用のあるビタミンEを多く含みます。安価で手に入り、抗酸化作用もあることから世界で一番生産されている油ですが、環境破壊や劣悪な労働環境をもたらすため問題となっています。
(画像はイメージです)
パーム油の抗酸化作用は注目されているものの、その突然変異原性、言い換えれば遺伝情報に変異を起こす作用、つまり癌を起こす可能性があるかどうかについては研究がされていませんでした。
パーム油と突然変異原性
そこで2013年に「Journal of Food Science」に発表されたガーナの研究では、火を通したときと通さなかったときの、レッドパーム油(未精製)と精製漂白されたパーム油の突然変異原性を調べたそうです。
突然変異原性はサルモネラ菌の一種でテストしたところ、火を通したパーム油はサルモネラ菌の種類によっては精製してあってもしていなくても突然変異原性が認められ、また火を通せば通すほどその傾向が強かったとのことです。
また、精製されていないレッドパーム油の突然変異原性は、重大な健康被害をもたらす可能性が見られました。
結論として
このことが本当であるとすれば重大な問題になるので,更なる研究が必要とされる、と筆者らは結論づけています。
編集部 C-NZ

Mutagenicity of Edible Palm Oil on the Ghanaian Market before and after Repeated Heating
http://onlinelibrary.wiley.com/