食物繊維
体重をキープするため、または体重を落とすために食物繊維の多い食事をすることが一般的になってきています。
(画像はイメージです)
けれども、基本的に体内で消化が出来ない食物繊維を摂取することが、ミネラルの吸収を減らしてしまうことが報告されています。この減少は、食物繊維だけのせいで起こるわけではなく、他の栄養素との関わり合いで起きると言われています。
ブラジルでは近年、シリアル、穀物や種などをミックスした食事が体にいい、ともてはやされていますが、実際にそれらを混ぜたことによる人間の健康や鉄分についての効果を調べた研究はありませんでした。
健康食と鉄分吸収の関係
そこで「Food Science and Technology」に2013年に発表されたブラジルの研究では、シリアル、穀物、種のミックスと鉄分の吸収性についてラットを使って調べたそうです。
その結果、ミックスした割合によって鉄分の吸収が違い、タンニンが多く含まれるものは鉄分の吸収が悪かったとのことです。水溶性食物繊維の発酵で作られた短鎖脂肪酸はタンニンの量を減らしている可能性があり、鉄分吸収を向上させていました。
タンニンはお茶やワインなどに含まれる物質で、抗酸化作用があります。この実験では、ミックスの中のココアなどに含まれていました。
水溶性食物繊維とは果物や芋類、海藻類、麦などに多く含まれ、水に溶けて体内でゼリーのようになります。大腸で発酵すると腸内環境が良くなると言われています。
結論として
筆者らはタンニンが少ないミックスを摂取することが、鉄分の吸収を向上させた可能性があると結論付けています。
編集部 C-NZ

Evaluation of iron bioavailability in a mixture
of cereals, seeds, and grains (“Human Ration”)
http://www.scielo.br/