魚で死亡率27%減
オメガ3脂肪酸の血中濃度が高い高齢者の寿命が、同脂肪酸を摂取していない人に比べ、平均2年2か月長いことがわかった。
4月1日、ハーバード大学とワシントン州立大学の研究チームは、サケなどの魚に多く含まれるオメガ3脂肪酸が、高齢者の寿命と深く関係しているという研究結果を発表した。
研究チームによると、オメガ3脂肪酸は65才以上の高齢者の健康維持に効果的だという。
特に同脂肪酸を定期的に摂取している高齢者の病気による死亡率は、摂取していない人よりも27%低いことが明らかとなった。LA PRESSEが報じた。
寿命を左右するオメガ3脂肪酸
ハーバード大学のDariush Mazaffaris助教授は、
脂肪酸を多く含む魚はこれまでも健康食として注目されていたが、オメガ3脂肪酸が高齢者にもたらす効果についての研究は珍しい。オメガ3脂肪酸の血中濃度が、数十年後の寿命を左右する(LA PRESSEより)
と述べた。
ハーバード大学とワシントン州立大学は、アメリカ国立衛生研究所が16年前より取り組んできた長期調査に参加し、65才以上の男女2700人を対象に研究を実施。研究開始当初は、すべての協力者が健康であった。
研究によると、オメガ3脂肪酸が病気予防に役立つほか、同脂肪酸の血中濃度が高い高齢者の心臓病による死亡率が、そうではない人よりも33%低いことも明らかとなっている。
平均寿命が縮み続けている日本。魚が救世主となるかもしれない。

オメガ3脂肪酸と高齢者の寿命に関する研究
http://annals.org/article.aspx?articleid=1671714ハーバード大学 公式サイト
http://www.harvard.edu/ワシントン州立大学
http://www.wsu.edu/アメリカ国立衛生研究所 公式サイト
http://www.nih.gov/魚が高齢者の寿命を長くする LA PRESSE
http://www.lapresse.ca/vivre/sante/201304/02/01-4636734