アルツハイマー病に効果がある可能性
カナダのメープルシロップ産業を代表するケベック・メープル製品生産者協会は、2016年3月13日と3月14日に開催されたアメリカ化学会のシンポジウムにおいて、天然のメープルシロップがアルツハイマー病を予防する見込みがあるという研究結果を公表。
アルツハイマー病は脳の萎縮が原因で起こる記憶障害、徘徊、妄想といった症状を持つ病気である。65歳以上の高齢者の発症が多いが、若年者の患者も最近は増加している。新しいことが覚えられない、といったことから始まり、日付や時間が把握できない、物の名前を忘れる、過去の記憶を忘れる、味がわからない、などじわじわと深刻化してゆき、重症化するとより強い被害妄想や、入浴、食事、排泄などの基本的な生活も自分一人ではできなくなる。
アルツハイマー病の原因
脳萎縮の主な要因としてアセチルコリンという神経伝達物質の減少が挙げられ、現在はアセチルコリンを増加させる治療薬の研究も進みつつあるが、なぜアセチルコリンが減少するのかなど、未だはっきりとした原因は解明されていない。しかし研究者の間では、脳の中にある「βアミロイドタンパク質」と呼ばれる老廃物が神経細胞に蓄積することによって神経細胞死を引き起こし、脳の萎縮を促進するという見解が一般的だ。
メープルシロップの健康効果
メープルシロップは楓の木から採取した樹液を濃縮して作られる甘味料で、ビタミンミネラルが豊富。活性酸素を除去する働きのある多種類のポリフェノールも含んでおり、ガン予防やアンチエイジングにも効果があると言われている。肥満を抑制する可能性もあるということで、昔から食されてきた甘味料ながら、スーパーフードでは?という意見が増えつつある。またカロリーも砂糖の3分の2ほどで、血糖値の上昇を緩やかにする効果も。
そんなメープルシロップに今回、新たな研究結果が報告された。メープルシロップの抽出物にアルツハイマー病の要因とされるβアミロイドタンパク質の凝集を抑制する作用があると発表されたのだ。今後の更なる研究結果が待たれるものの、ケベック・メープル製品生産者協会のセルジュ・ボーリュー会長は、「メープルシロップのこの分野における更なる可能性を楽しみにしています」と胸躍らせながら語った。
(画像はプレスリリースより)

カナダ産メープルシロップが、健康機能を高める自然食品群に仲間入り!!(PR TIMES)
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000012586.html