心臓血管、骨粗しょう症だけじゃない
日本人にとって身近な食材に新たな健康効果が発見された。
というのも今回、医学誌Journal of Clinical Oncologyに女性の肺がんの進行を遅らせる効果が期待できるとの報告が掲載されたのだ。
大豆は低カロリー低脂肪で、アミノ酸が多く含まれており、女性ホルモンに似た働きをする大豆イソフラボンが月経不順や生理痛を防ぐだけでなく、骨粗鬆症の予防や、更年期障害の緩和するなど、女性にとっては嬉しい食品である。
また、大豆に含まれるリノール酸はコレステロールを低下させて、血圧上昇を抑えるだけでなく、オリゴ糖の働きで腸内が活発になることでお通じにも良いとされている。
大豆の持つ健康食品としてのポテンシャルに驚くばかりだ。
肺がんの進行もゆるやかに
報告は、444人の診断を受けている中国人女性を対象に、大豆製品の摂取と、がんの進行の度合いを13年間にわたって観察したもの。
これによると、平均的な大豆摂取量は16グラム、大豆製品を21-31グラムと多く摂っている人の方が、13年後に死亡の転帰を摂っている割合が7-8%低いことが分かった。
そして、大豆製品の摂取量が1日8グラム以下だった人たちでは、13年後の死亡率が、16グラム摂っていた女性に対して40%も高くなっていたことが分かっている。
納豆、豆腐、味噌に醤油、身近に摂取できる食品なだけに、積極的に健康に役立てて欲しいものだ。

Prediagnosis Soy Food Consumption and Lung Cancer Survival in Women
http://jco.ascopubs.org/