10時のおやつ
フランス北東部に位置するアルザス地方の学校で、10時のおやつが廃止される可能性があることがわかった。
フランスの保育学校や小学校では、子どもたちが家よりもちよった軽食を午前中の休憩時間に食べる習慣がある。おやつ制度を実施していない学校もあるが、戦後から続く風習として多くの学校に残っている。
(画像はイメージです)
アルザス地方バ・ラン県とオー・ラン県の教育行政機関であるアカデミー・ドゥ・ストラスブールが、県内の保育学校に対し、おやつの廃止を推奨していたことがわかった。
アルザス地方保健局は、10時のおやつに関して、
健康にいい習慣とはいえない(francetvinfoより)
との見解を示しており、同アカデミーがこの意見を支持したものとみられている。
肥満対策
保育学校や小学校でおやつを食べる習慣は、第2次世界大戦後にはじまった。1954年、当時の首相であったピエール・マンデス・フランス氏が、栄養失調になりがちだった子どもたちに、学校で10時に1杯の牛乳を配布しはじめたのがきっかけだ。
アルザス地方保健局のパスカル・フェレ医師は、
現在、子どもたちの健康レベルは改善され、栄養失調の恐れはなくなった(francetvinfoより)
と述べるとともに、おやつ制度が肥満のもとになる危険性があると指摘した。
アルザス地方は、フランスで小児肥満が最も多い地域である。
肥満対策として打ち出されたおやつ廃止案であるが、長く続く「伝統」の廃止に、保護者からは反対の声があがっているという。

アカデミー・ドゥ・ストラスブール
http://www.ac-strasbourg.fr/アルザス地方保健局
http://www.ars.alsace.sante.fr/Internetアルザスがおやつの廃止を提案 francetvinfo
http://www.francetvinfo.fr/sante/l-alsace