地中海食
地中海食は野菜がメインの食事で、他には豆類、果物類、魚介類、穀物、オリーブオイルなどをたくさん摂取します。近年地中海食は、コレステロール値などに関係していて、心臓系の疾患を予防できるのではないかとして注目を浴びています。
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地中海食が心臓系の疾患を予防する効果がある理由は、抗炎症作用があるからではないか、と言われており、この作用で他の病気にも予防効果があるかもしれないとして研究が進んでいます。
ぜんそくと地中海食
ぜんそくは、環境汚染などが原因で急速に増えているのではないかと言われていますが、炎症を起こす疾患でもあります。
そして地中海食が、ぜんそくのリスクを減らしているのではないかとする疫学調査の報告がなされていますが、介入調査、つまり、実際に地中海食を実践して従来型の治療法との違いを見る調査は行われていませんでした。
そこで2013年に「Journal of Asthma」に発表されたニュージーランドの研究では、38人のぜんそくを患う大人に対して地中海食を積極的に勧めたり勉強してもらったりするグループと、チラシを渡すだけのグループ、何もしないグループに分けて調査したそうです。
その結果、積極的に勧めたグループでは食生活が変化してより地中海食に近い食事になったそうです。
けれども肺機能や生活の質の実感、炎症の値に統計的には明らかな変化は見られなかったとのことです。
結論として
筆者らは地中海食を積極的に勧めたことは、食生活を改善し、また、少しですが、生活の質や肺機能も向上が見られたため、更なる研究をする意味があるのではないかと結論づけています。
編集部 C-NZ

Influence of Mediterranean Diet on Asthma Symptoms, Lung Function, and Systemic Inflammation: A Randomized Controlled Trial
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