きのこのホクトが研究成果を発表
今年も花粉症のシーズンが到来し、すでに症状が出てつらいという方も多く、耳鼻科に駆け込む患者もたくさんいるようです。処方してもらった薬で症状が改善するのはありがたいですが、できれば根本的な改善をはかりたいもの。
きのこ販売でおなじみのホクト株式会社が、同社きのこ総合研究所と富山大学大学院医学薬学研究部 応用薬理学研究室 安東 嗣修(つぐのぶ)准教授と共同研究し、マイタケが花粉症を改善する可能性があるという研究結果を、3月28日に日本薬学会で発表することとなりました。
(画像はホクト株式会社ウェブサイト)
マウスには効果を発揮
ホクト株式会社では、これまでもマイタケに細胞レベルでの抗アレルギー作用があることを発表していました。
今回は人に対しても効果があることを実証するための第一歩として、マウスでの動物実験を実施し、アレルギー症状の改善がみられたものです。
実験では、ブタクサ花粉を3週間皮下注射し、花粉症モデルマウスを作製。症状により均一にグループ分けし、マイタケを粉末で経口投与しました。1時間後にブタクサ花粉抽出液をまぶたに注射し、マウスの行動と結膜の炎症状態から作用の判別をしました。
結果は、マイタケを投与したマウスにおいては眼をひっかく行動と、結膜の炎症状態が有意に抑えられていて、アレルギー症状に効果があると分かりました。
今後は人での治験も
今回はマウスでの研究となりましたが、今後は更なる動物実験の後、人での治験へと移行する予定です。
人体に対しても抗アレルギー作用が認められれば、近い将来花粉症の特効薬としてマイタケが重宝されることとなるかもしれません。

ホクト株式会社プレスリリース
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