うつ病・アルツハイマー病への予防効果
国立大学法人島根大学は先月28日、魚やエゴマに含まれるEPA、DHA、アルファ-リノレン酸などのオメガ3系脂肪酸の健康効果に着目した講習会「魚やエゴマを強化した食事で、高齢者の心やカラダを健康に」を開催した。
一般市民73名が参加した講習会では、同大の橋本 道男特任教授(医学部)が、生活習慣病やうつ病・アルツハイマー病といった精神・神経性の病気にオメガ3脂肪酸系の栄養素の不足が影響していることを説明した。
エゴマ油の有用性
近年の日本における認知症罹患者の急増を受けて、その実態解明と予防の必要性が叫ばれる中、疫学調査やヒト介入試験の結果を踏まえた今回の今回の講演は、認知症などの病気とオメガ3脂肪酸系の関連性への理解を広めるのにも有意義なものとなった。
特に注目されるのはエゴマの機能性についてのレクチャーで、動脈硬化の発症と進行の予防と高血圧者への降圧作用などの可能性が確認されたことは、認知症などの生活習慣病予防に向けた新たな光明として注目に値する。
講演の後参加者からエゴマ油の使い方について質問が出されると、橋本教授は「エゴマ油は酸化しやすいため冷蔵庫に入れて保存する方がいい。サラダやヨーグルトに加えるのが美味しい食べ方だ」と答えていた。

島根大学
http://www.shimane-u.ac.jp/docs/2016081600013/