食料自給率について知っていますか?
農林水産省が先日発表した2012年度の食料自給率は「39%」と発表されました。
この結果は3年連続で横ばいで、食料自給率が向上していないことが分かります。
この結果を受けて、トレンド総研が生活者の視点から見た食料自給率について調べ、レポートを公開しました。
食品に対する意識が高い、子どもを持つ主婦の視点で見た食料自給率の問題点はどこにあるのか、アンケート調査や各専門家への聞き取りを通じて、実態や意識が明らかになりました。
(グラフはニュースリリースから)
1,食料自給率の現状
食料自給率への関心がある母親は73%で、「日本の食料自給率は低いと思う」と答えた人は93%に上りました。
「日本の食料自給率の今後」については87%が「上げるべき」と答えました。
具体的に食料自給率を向上するための取り組みについて、効果的だと思う方法は、「地産地消を心がける」が93%で一番多い回答でした。
次いで、
「国産の野菜を優先的に利用する」(92%)
「国産の穀物を優先的に利用する」(92%)
「旬の食材を食べる」(91%)
「国産の肉を優先的に利用する」(88%)
との回答が得られました。
しかし、「食料自給率が低いことで起こりうる問題」については、「よく分からない」の回答が一番多く、食料自給率を上げるべきだと漠然と考えている人が多いことも分かりました。
2,食の安全
母親たちが食料自給率へ問題意識を感じているのは、子どもがいることと関係しています。
「子供が生まれてから、食品の選び方に変化はありましたか?」の問いには88%が「はい」と答えました。
また重視するようになったポイントは「安全性」との回答が多く集まりました。
具体的に食材を選ぶ際に注目している点は、
「無添加食品」(55%)
「無農薬・低農薬の食品」(52%)
「国産食品」(73%)
となり、日本国内で生産されていることが何よりも安全だと感じていることが分かりました。
3,安全と価格
主婦が食品を選ぶ際に、安全性と価格のどちらを重視しているか聞くと、「安全重視」が59%、「価格重視」は41%となりました。
安全を重視するようになったけども、実際は価格重視で選ぶ人が4割いることが分かりました。
また、「金銭的な制約を考えないとしたら、もっと食の安全にこだわって購入したい」という人は実に98%にも上りました。
4,安全な食料の選び方
近年、報道されることも多くなった、放射性物質や異物混入、遺伝子組み換え品、残留農薬などについては不安を感じている主婦が多くいます。
しかし選ぶ際に、
「農薬や添加物などを完全に取り除くことは難しく、入ったものを買ってしまっている。(千葉県・28歳)」
「安全なものを選んでいるつもりだが、その基準となる表示も信用できないことがある。(北海道・33歳)」
との意見があげられ、購入する際に迷いがあることが分かりました。
引用はすべてトレンド総研ニュースリリースより。

詳しい調査結果
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000049.000003448.html参考:農林水産省HPより平成24年度の食料自給率について
http://www.maff.go.jp/j/press/kanbo/anpo/130808.html